できる子は何が違う


できる子は、何が優れているのでしょうか。何が好成績をもたらしているのでしょうか。

1. 努力家

「努力に勝る天才なし」の格言のように天才と呼ばれる音楽家、スポーツ選手…は努力も一流ですね。勉強も同様のことがいえます。できる子は一流の努力をします。勉強が習慣化しているといってもよいでしょう。

皆さんも、習慣化している行動があるでしょう。例えば、入浴、歯磨き…。習慣化すると、「風呂に入らないと気持ち悪い」「歯を磨かないと気持ち悪い」…という心境に達しますね。

彼らは、毎日勉強しないと気持ち悪いのです。「計算問題を解かないと気持ち悪い」「音読をしないと気持ち悪い」…

もちろん、好きだから勉強するという人もいるでしょうが、大半は、日々の習慣として淡々と勉強を続けているのです。

2. “ムラ”がない

できる子に共通しているのは「ムラがない」です。ここでいうムラとは意欲の濃淡。縦のムラと横のムラとがあります。

縦のムラにいう「縦」とは時間軸を意味します。やる気がある時とない時の差が激しい状況のことです。「試験直前は頑張るが、普段は勉強しない」「宿題は締切直前にならないと取りかからない」……がこれにあたります。1でも述べましたが、できる子は勉強が習慣化しているので縦のムラがない、あっても小さいのです。

一方、横のムラがあるというのは、興味の対象に大きな違いがあること。好きなことはとことん頑張るが、そうでないものには見向きもしない……という状況をさします。食べ物を好き嫌いが激しい人は、健康を損ねるリスクをかかえています。勉強も同じで好き嫌いが激しいと苦労します。できる子は、いちいち感情移入せず。全教科を全単元をまんべんなく勉強します。

3. 整理整頓

整理整頓ができていないと不便ですね。皆さんも衣類、食器…など日常生活で感じたことがあるでしょう。必要な時に必要な物にアクセスできないと、時間とエネルギーのロスですし、イライラします。勉強でも同じです。教材、文房具…といった勉強道具の整理整頓ができていないと困ったことに。

特に重要なのは教材。教材は、教科書、ワーク、資料集、プリント…と多岐にわたります。その整理ができていないと、必要な時に必要な教材が使えない。挙句の果ては紛失という最悪の事態が起こることも。

教材には勉強に必要な情報が載っています。教材の整理ができていないと、情報の整理ができないに等しいのです。

できる子は、そんな残念な状況とは無縁です。

4. ノート

できる子は、ノート(あるいはカード)に重要事項や自分の弱点などをまとめて、適時、あるいはテスト前に復習に役立てています。

人間は「忘れるのが得意な動物」です。狩りで遭遇した恐怖、災害で家族を失った悲しみ…いつまでも引きずっていては生きていけないことを学習した結果でしょう。
ところが、勉強では忘れることは欠点になります。情報を蓄えておく必要があるからです。

そこで、備忘の手だてが必要になります。教科書などの既成の教材でもいいのですが、自分で作ったノートがあると、当事者意識が高まり情報が入りやすくなりますし、勉強の足跡を実感できるので達成感・充足感が得られます。ノートはオリジナルの教材として有益であるだけでなく、精神安定剤・お守りにもなるのです。

5. 予習

できる子は、予習して授業に臨みます。

スポーツにおいて、打球、シュート…に対応する場面を想像してください。相手が放ってから動き出すのと、それを予測して動き出すのとでは、後者の方が余裕を持って対応できますね。学校の授業も同じです。全くの準備なしで臨むのと、準備して臨むのとでは余裕が違います。予習なしだと、ただ機械的にノートを取っているだけで頭に入らないということも。

また、人間の聴覚は機械と違って、雑音を除外して関心のあることだけに集中することができます(カクテルパーティー効果といいます)。言い換えると、関心のないことは耳に入らないということになります。

予習をすると、先生の話を、余裕をもって聴くことができます。また、関心の度合いが上がるので情報を吸収しやすくなります。

6. 集中力と自制心

できる子は、勉強の場所を選びません。集中力があるからです。たしかに、自宅だと弟、妹たちがうるさい場合もあるでしょう。あるいは、「喉が渇いたからコーラを飲もう」「ゲームをしよう」…と誘惑に負けてしまうこともあるでしょう。だから、図書館・自習室を求める気持ちもわかります。しかし、やわな精神力では本番で困ることが――。

ある試験でのこと、試験中に会場近くで大規模な火災が起きました。たくさんの緊急車両もちろん、報道のヘリコプターが何機もやって来て、大変な騒ぎに。しかし、受験者に時間延長などのハンデが与えられることはありませんでした。

また、自制心はマシュマロテストが示すように学力向上の条件といえます。子どもの前に菓子を置き、「15分間我慢できたら、菓子を増やしてあげる」と自制心を試すテストのことです。たしかに、「眠いから」と早々に勉強に切り上げるような受験生が成功するでしょうか。

7. 消しゴム

できる子は、消しゴムを使いません。使うとしても最小限に留めます。理由は;
・消しゴムを使うことで思考の流れが止まる。
・時間の無駄になる。
・再び同じミスを犯すかもしれない。
・別の場所、無関係な個所…も消してしまうリスクを避ける。
…等です。

定規も同様。必要最小限に留めています。フリーハンドの方が脳トレになるということを彼らは知っています。

とにかく、道具の使い方が洗練されています。筆記具もそう。少なすぎるとメリハリをつけられませんし、多すぎると使い分けに迷い、時間が無駄になります。彼らは、エンピツの他にボールペン(多くて4色)、黄色のラインマーカー、赤鉛筆…を巧みに使い分けています。

8. 違いに敏感

できる子は、違いに敏感です。

教材には様々な工夫が凝らされています。
例えば、フォント。文字の書体、大きさ、色…などに違いがあります。英語の教科書の場合、欄外に単語が列挙してありますね。それらは一様ではなく、新出単語、重要単語、連語(熟語)、覚えなくてよい固有名詞…などに分類されています。彼らは違いに敏感なので、それぞれ異なる処理・対応ができるのです。

また、板書に見られる:☆,□,※,*…といった記号や、辞典に使われているカッコ:〔,(,[,「…にも敏感です。どういう使い分けがなされているのかを探ります。そんな小さな探究心が学力を底上げするのです。




(つづく)