勉強の意義 


日本では小学校と中学校を義務教育としています。本来この義務は「親は子を学校に通わせなければならない」を示しますが、同時に「子は学校に通い、勉強しなければならない」という意味もありますね。小中学生の皆さんにとっては迷惑な制度かもしれません。このページではその意義を述べます。

肉食を覚えたから★


人間が勉強を始めたきかっけは肉食です。

人類の祖先は約700万年前に誕生しました(猿人)。それから約500万年後に脳が飛躍的に発達したといわれています(原人)。これは肉食を覚えた時期と重なります。

肉食には危険がつきもの。獲物を捕まえるには、抵抗する獲物と格闘しなければなりません。また、狩りは肉食獣のテリトリーを侵すことでもあるので、彼らに捕食される危険から身を守る必要もあります。

そこで、人間も他の肉食獣のように鋭い牙、爪、そして腕力・脚力の強化…と進化(肉体改造)の道を歩んでもよかったのです。実際、肉体改造に成功した動物もいます。サメはより速く泳ぐために頭蓋骨を軟骨に変え、鳥はより高く飛ぶために歯をなくして体重を軽くしたといわれています。

しかし、人間はその道を歩まず、不足する体力を知恵で補ったのです。道具を作り、協力して狩りに臨んだ。

前提として、獲物の習性、石器となる石の割れ方…など様々なことを学んだことでしょう。

複雑な社会を生き抜くために★

密林のジャングル、あるいは太平洋の真ん中に置き去りにされたとしましょう。あなたは一人で生き延びる自信がありますか。

現代では、狩りを覚える必要もなく、野獣の攻撃に怯える必要もありません。社会という集団が機能しているからです、社会に守られているからです。しかし、その社会で生きるためには社会人としてふさわしい知識とスキルを身につける必要があります。

その基礎を作るのが勉強です。読み書きの文章力、計算力、情報処理能力…と学力を身につけておく必要があります。柔軟性、吸収力の高い小中学生のうちに身につけておくのが望ましいとされています。

現在 AI(人工知能)の開発が急ピッチで行われています。AI以上の知能を身につけていないと仕事にありつけないという事態も考えられます。したがって、勉強の重要性・必要性は増しているといえます。


職業選択の自由」というけれど★


日本国憲法は「職業選択の自由」を保障しています。身分による制限、世襲制の因習もないので、希望する職業に就くことができます。

とはいえ、全くの自由・無制限ではありません。誰でも医者になれるわけではなく、誰でも銀行員になれるわけではないのです。そこには資格や学歴を条件とする職種も数多く存在します。資格や学歴を得るためには勉強が欠かせないのです。典型例が、運転免許。自動車の操作に加えて交通法規などの知識を問う学科試験が課されます。どんなに知能が高くても勉強なしに合格することはできません。

楽しい仕事、報酬が多い仕事…そんな人気が高い仕事に就きたければしっかり勉強する必要があります。

日本の特殊事情★

日本は、金や石油といった天然資源に恵まれていません。それどころか、国土は狭く、常に台風、地震、噴火…と災害の危険にさらされています。したがって、「貧しい国」に転落してもおかしくありません。にもかかわらず、GDP(国内総生産)は世界第3位です。それを可能にしているのが、優秀な頭脳と勤勉な国民性。

その象徴的な言葉の一つが「集約農業」です。狭い土地の割に日本の農業は、生産性が高いと学びましたね。急峻な山地でも皆が知恵を結集して効率よく働くから収穫が豊かになるのです。悪条件だらけの日本を支えるために勉強が必要といえませんか。