塾の門を叩く前に


日常生活を見直すだけでも、学力は向上します。

娯楽編◆◆

アウトドア活動◆
外で体を動かすことは、健康増進はもちろん、脳トレにもなります。また、多くの人と交わる機会も増えるので、コミュニケーション能力の向上も期待できます。

ボードゲーム◆
将棋、チェス、オセロ……などのボードゲームは、脳細胞をフルに使うので、脳トレとして最適といえます。また、決まりにそって次の段階に進むので論理的思考力が高まります。相手の動きに対応するので、コミュニケーション能力も高まります。

音楽◆
2つの作業を同時に行うことをデュアルタスクといい、脳トレとして有効です。最善の例が歌うこと。左脳と右脳の連携が強まり、思考力が高まるのです。また、楽器の習得は、努力の尊さを体現できるので、もっと大きな効果が期待できます。

生活編◆◆

自力で起きる◆
「努力に勝る天才なし」という格言がいうように、学力の向上には努力が不可欠です。努力家になれるかは、「もっと寝たい」…という欲望に打ち克てるかにかかっています。家族に頼らず起きられるようになれば、その克己心が身についたといえるでしょう。

家の手伝いをする◆
家事は頭脳労働であり、学力に必要な要素がふんだんに含まれています。料理、掃除、洗濯……どれをとっても観察力、判断力、想像力などを必要とします。例えば、料理。完成を想像して、具材の状態を観察し、火加減・水加減を判断する……という具合です。

振り返る◆
「成績アップ!まずは靴を揃える習慣から」という記事があります。「靴を揃える」のように自分の行為を振り返ることは学力の向上に欠かせません。自己の行動を客観的に観察し修正することができるからです。席を離れる時、自宅を出る時に……行動の節目に振り返りましょう。すると、ミスが減るのはもちろん、忘れものも減ります。


「外堀」編◆◆

新聞をめくる◆
社会の動きに関心が高い人は勉強も上手といえます。現に、新聞を読む子供は学力テストの正答率が高いとの調査結果もあります。とはいえ、いきなり新聞を読みなさいと助言しても、なかなか実行できないかも。まずは、触れることから始めましょう。ただページを繰るだけでよいのです。様々な情報が目に飛び込んできますので、知らず知らずのうちにニュースに強くなります。加えて、学習習慣の形成にも役立ちます。

グッズを揃える◆
買い物は楽しいので、快楽ホルモンの分泌されます。すると、脳は関連する勉強を楽しい行為だと思いこみます。辞書・参考書などの副教材、筆記用具、ノートなどの文房具はもちろん、キッチンタイマー(テンキー付)などの小道具も揃えましょう。

部屋の片づけ◆
勉強に集中できる環境を作りましょう。ポイントは机に座った時の視覚的なノイズを取り除くこと。人形、ポスター、オーナメント……は集中力の妨げになるおそれがあります。目に入らない場所に移動しましょう。
できれば、整理整頓にも挑戦。持ち物を分類・グループ化しましょう。すると、知識を体系化する能力が身につき、効率よく勉強ができるようにもなります。


「内堀」編◆◆

インデックスをつける◆
学力の向上をはかるには、情報にすぐにアクセスできる環境を整える必要があります。それにはインデックスが重要。日付、教材、単元、ページ、問題番号…などのインデックス(目印や見出し)を記しておくと、そのアクセスが容易になります。また、インデックスをつけることで自分が何を学んでいるのかを確認できるので、知識の体系化を促してくれます。

クロスリファレンス(確かめる)◆
ここでクロスレファレンスとは、情報を関連づけることを指します。教科書で習った事項を辞典、参考書、ワーク…などで確認することです。いろいろと参照することで、知識の厚みが増して定着が強固になります。また、周辺の情報にも触れるので応用力が身につきます。

段取り(パターン化)◆
「漢字の次は英単語」「寝る前は社会をやる」…と順番やスケジュールを決めておくと、迷わなくてすみます。迷う時間が減れば、勉強時間が増えます。また、パターン化するとストレスも減らせます。作業のように淡々とこなせますから「勉強しなくちゃ、でも面倒だな」という葛藤がなくなるからです。

教科別アドバイス◆◆

英語◆

英語の学習で、まず強調したいのは、音読の重要性。「英語学習は音読なしで成績が上がると思うなよ」の先生が言うように、音読は不可欠です。なぜなら、英語は言語だから。言語は文字から始まったのではなく、音声から始まりました。ですから、黙読のみで音声を無視した学習では言語の習得は無理というもの。
特に語順の習得に欠かせません。英語は語順を大切にする言語ですが、なぜその語順になるのか音読しないと会得しにくいといえます。

また、体を使った学習は忘れにくいといいます。黙読と異なり、音読は目だけでなく、口、耳……と複数の感覚器官を使うので体が覚えてくれ、忘れにくいのです。

ところで、日本語の文字は一通りではないので、日本人は文字の使い分けに敏感です。
例えば、「ちょっと、たかしくん」と呼びかける時、その人の頭には「隆」「孝」「高志」……いずれかの文字を思い浮かべているはず。英語でも同様です。「サイト」と言っている時、その人は「sight」「site」「cite」……の区別をつけているはずです。
ですから、音読は書写、ライティングをしているのと同じ効果があるといえます。

加えて、音読はリスニング(聴き取り)の対策にもなります。英語の先生方は、口をそろえて「読めない英語は聴き取れない」と言います


数学◆

英語が音読なら、数学はノートです。できる生徒はノートを活用しています。

学生のノートは、社会人の備忘録と異なり、復習のための“教材”としての機能が求められます。それには、必要な時に必要な情報に素早くアクセスできるようにしておくべきです。

具体的には、日付、単元名、教材、ページ番号、……といった情報の内容が明示されていること。そして、写しただけか、自力で解いたのか……等の属性の区別。復習の必要性(重要度)の区別。そのようなメリハリの効いたノートをつくりましょう。鉛筆だけでなく、ペン、色鉛筆、マーカー…などを使い分けるのも有効です。

追記ができるように余白をたっぷりとっておくことも追記しておきます。

国語◆

国語の読解力を高めるコツ、それは作文です。読解力は作文力・文章力の裏返しといってよいでしょう。

テレビで野球の中継を見ていると、「カーブ」「ツーシーム」「フォーク」…と専門用語が飛び交います。投手の球種のようです。私のような素人では区別がつきませんが、経験者は区別がつくそうです。経験が情報の吸収力を高めてくれることの証ですね。
これは、国語でも同じです。

私が文章を書くようになったのは、ここ数年の話です。文章をブログに綴っていくうちに文章を書くのが大好きになりました。と同時に他人の文章に敏感になりました。
中味はもちろん、見出しは、段落構成は、文末の言葉遣いは…と技法が気になります。極端な話「、」の数さえも。読解力が高まったといってよいでしょう。

ですから、皆さんも自分で書くようになると、他人の文章、つまり教科書を深く読むことができます。
といっても、いきなり本格的な文章を書く必要はありません。ノートの走り書きでもかまわないのです。「難しい」「思ったよりも簡単」「へぇー」…といった率直な感想でもかまいません。作文力・文章力は特殊才能ではなく、日常の作文の延長なのです。


関連ページ:
「できる子は何が違う」






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